坂来れば辻にタンポポ 垣に海  秋櫻子

高く薄青の空にふうわり。木漏れびの隙間からは水の匂いの記憶。
楽しかったお出かけの思い出に長く寄り添うお品が出来ました。

四季を通し皆様の足元を守り、佳き佇まいの場所へ導く履物となりますように。


お品詳細

分類

鼓草/Dandelion

  • 価格¥50,000» 買い物かごに入れる
  • サイズS(21.0〜22.5cm)
    M(23.0〜24.0cm)/ L(24.5〜25.5cm)選択
  • お届けは2016年6月10日〆切→同年8月初旬
  • 産地東京

瑠璃/Lapis lazuli

  • 価格¥70,000» 買い物かごに入れる
  • サイズS(21.0〜22.5cm)
    M(23.0〜24.0cm)/ L(24.5〜25.5cm)選択
  • お届けは2016年6月10日〆切→同年8月初旬
  • 産地東京

鼓草・つづみぐさ コダワリどころ

ふわり頬に感じる風向きがやわらぐころ、萌黄色の花芽が大地や木々を彩り始めます。ここそこに咲く素朴な蒲公英(たんぽぽ)は縮こまった背中を元気に伸ばしてくれる春のパワーそのもの。地方によってはその花の形状が鼓に似ていることから鼓草と呼ばれたとか。春の野花と太陽のぬくもり、「たん」「ぽぽっ」と鼓の音が澄み渡る大空に響く心地よい躍動感をあわせ、お出掛けしたくなる色をクラシカルな雰囲気でまとめてみました。大人の女性の足元をバランスのよい可愛さで飾ります。

木々や草花が重なり合い春の風景が出来るように、「側」に市松に編んだ春色を選びました。オリジナルリボンの色味を味わって頂けるように、ラミネート加工は施しておりません。リボン自体が強度のあるサテンリボンですので普通に履いて頂く分には一般的に出回っている生地貼りよりも強いと草履職人さんから、お墨付きを頂いております。但し、普通のお草履と同じく雨の日のご使用はお避けください。(防水防汚の為の加工はしっかりとしてあります。)

この1年は茶やベージュが佳きことを運び込む色合いだとか。春の野花が映えるよう、やわらかなクリームがかったエナメルで「天」(足を乗せるところ)を仕上げています。「台」は駆けやすく安定感ある小判型。踵高さも約6cmと高めなのでカジュアルになり過ぎないスタイル。前にも厚みをもたせましたので、全体の高低差は少なく歩きやすく疲れにくい形、たくさん歩いていただけます。台の芯は、軽さとクッション性のよいコルク芯です。

2016年は、粒々の年。豆まめしく動き、寄り合って楽しむことはとてもラッキーな年です。重なる色目に加え、そんな可愛らしく装う雰囲気を表すように、様々な粒々を使っています。小さなビーズ、アンティークやビンテージのガラスビーズ、天然石やスワロフスキー、スパンコールなどをトルコの伝統的手仕事オヤ編みを基本に、オリジナルの編み方で粒らに編んだものを鼻緒にあしらいました。使う粒は同じでも、ランダムに編んでいっていますので、一つ一つ少しずつ表情が違います。ですので、目立つ天然石やスパンコールなどの配置も全て異なる仕上がりになります。お手元に届いた自分だけの粒らな鼻緒をお楽しみ頂ければ嬉しいです。

鼻緒のベースは、緑の野の広がりような雰囲気を求め、現代のしっかりと織られた厚みあるグログランリボンを使用しています。ツボは台に合わせて薄い黄身色の別珍、受け(鼻緒の裏側)は品よく白の別珍を覗かせ、少し太めで足当たりの良さとすっきりとした見た目にしています。今回はそんな鼻緒な表情に合わせて、鼻緒留めも粒らで仕上げました。羽織紐としてもお使い頂けます。(注;鼻緒はお客様のディスプレイの色味加減で、画像によっては薄青にみえますが実際の鼻緒はきれいな若竹色です。可能であればPCや携帯等、別ディスプレイでもご覧になってみてください。)

瑠璃 コダワリどころ

毎年「季節が待ち遠しくなる草履」は、『一欅庵 和の暮らし展』に合わせて新作を出しています。今年のテーマは「御伽草子の玉手箱」。2016年春夏は神奈川は江ノ島に伝わる「瑠璃のかんざし」という不思議で可愛らしいお話を取り上げていました。海辺の竜宮城への趣きと小さな七福神が登場し、その中でも弁天さまの瑠璃のかんざしとおじいさんのお話。このお草履の創り手、鳴海さんは「瑠璃」と聞いて真っ先に正倉院御物の瑠璃杯を想いました。「20年ほど前に見た時の感動は忘れられません」と。遥か海を渡ってきた当時最高の技術で魅惑溢れ、可愛らしくも気品ある姿を、今回は草履に寄せられました。
2015年から「伝統工芸の手技」をより意識的にテーマに取り入れた第3弾!今回はホースヘアです。

今回は天(足をのせる部分)に、ホースヘアという素材を使っています。2015秋冬のお草履で採用した真綿がどちらかというとふんわりとして暖かみが欲しくなる季節向きの極上としたら、今回は単衣から夏に向けたさっぱりとした触りの極上素材です。もちろん夏に限らず、通年履いて頂けます。
素材の基本は馬の尾毛。強靭でスラリとした、地上で生まれた生物でも最も美しいと言われる馬は、尾は70cmほどまで伸び、絶えず生え変わります。しなやかで強く美しいこの尾を横糸に用いて織られたものがホースヘアと言われます。

ホースヘアは手織り、なんと1時間に10cmほどしか織りすすめられません。今回のものは京都で織られています。日本でも数台しかない織り機、扱える職人さんも少なくなっていると聞きました。織りの技術と素材は本当にピンきりですが、飛び出し毛などなく丁寧に織られたものは触り心地が違います。素材の貴重性と技の魅力が詰まったお品に仕上がりました。

上質なホースヘアを引き立て、引っ掛けなどから守り永く愛用する為に、台は「リング仕立て」を採用しました。(天の「ホースへア」と「側」の境目が縁取られている仕立て方です。)少し前の時代には良く見かけたこのリング仕立ても、今では仕立ての出来る職人さんが高齢化などにより本当にいなくなりました。手間と高度な技がここにも詰まっています。

「側」と「底」は銀付きの牛革を採用しました。凛としつつも柔らかさを兼ね備えた、エナメルの純白を半艶で仕上げ。台のカタチは、すっきりとした舟型。ホースヘアの草履は素材感から、よく夏向きに紹介されることが多く、台の高さも低いものが多いのですが、ノーブルな雰囲気を求め一番高い4.5cmの芯が入る仕上げにしました。

清やかな雰囲気の濃い色目の鼻緒に今回は瑠璃の粒々をあしらいました。瑠璃はガラスの古称、また輝石ラピスラズリを意味します。小さなビーズ、アンティークやビンテージのガラスビーズ、天然石、スワロフスキー、スパンコールなどを集め、ひとつの青い宝石のように仕立てました。トルコに伝統的手仕事でオヤという編み方がありますが、この手法を元にオリジナルで編み、粒ら状にしています。使う粒は同じでも、ランダムに編んでいっていますので、一つ一つ少しずつ宝石のように表情が違います。ご自分だけの粒らな鼻緒をお楽しみ頂ければ嬉しいです。

鼻緒の濃い瑠璃色は、現代のしっかりと織られた変わり織りのリボン。すっきりと細身に仕立てていますが、真綿入りでツボと受け(足が当たる部分)は、本天(天鵞絨の最高級品)を使用しているので、足当たりは柔らかく、疲れにくくなっています。鼻緒留めには、瑠璃の色、海の色を重ねた市松リボンを合わせました。先には「落雁と季節の会」オリジナルの瑠璃珠がついています。

お届けは

お届け時の四季に鑑み、その時々の色の真田紐と薄紙で包みお届けしております。色へこめた気持ち、素材への想い、それを丁寧な仕事で応えた職人の誇りがつまった一箱です。贈り物のお客様へは和紙包みの上から真田紐をかけ(メッセージもお預かりし)、直送に対応しております。
「いざ、佳き時季を踏みしめん!」2016年春夏のコンセプトに合わせた色で組んだ「鼻緒留め」を添えてのお届けとなります!(こちらのお品は送料無料です。2016年6月10日までにお申し込みいただきますと8月初旬にお届け予定です。)

草履の作り手とお披露目会のこと

鳴海 彩詠(なるみ さえ)

着物スタイリスト、着付師、インテリアコーディネーター、保土ヶ谷キャンドルナイトメインリーダー。
茶の湯が盛んな岐阜生まれ。

着物が日常着だった祖母の影響で、美味しい和菓子とお抹茶、着物に魅了されて、着物の着付をベースとし日常に使える和の事を伝える「和の寺子屋*榮堂」を運営。

著書「着物に合わせる洋小物(2010年)」「はじめて着物を着る人のための41のステップ(2013年)」いずれも河出書房新社。

NHK「美の壺」ゆかた(2010年)、華族の邸宅(2012年)では解説、スタイリング、着付で参加。

この市松リボンが特徴的な草履は、元々「市松リボン帯留」から始まりました。(付属の「鼻緒止め」もこの帯留めから派生して生まれています。)
「柔らかく、帯に添う、帯締めの結び目のような帯留が欲しい」と思っていたところ、リボン作家・大島智子(おおしまさとこ)さんとのコラボレーションで大島さん独自の組み方で両面リバーシブルの「市松リボン帯留」が誕生しました。

襲の色目を元に組んだものから始まり、イベントのテーマにあわせた色目と市松リボンの世界は年々拡大し、2010年からはその年の吉を運ぶ色と恵方を呼びこむ色を合わせ、一年の福を呼び足元を固める意味を込めて、その年に合った「市松リボン帯留」と「市松リボン草履」を年に一度発表してきました。2016年は春夏/秋冬の2シーンを想定し展開していきたいと思います。

2014年、この「季節が待ち遠しくなる草履」は3ヶ月に1度開催される展示会「落雁と季節の会」で新作がお披露目となり、実際にお手にとってご覧いただけます。この会は西荻窪にある有形登録文化財一欅庵(いっきょあん)で陶芸家・硝子作家・つまみ細工作家他、様々なアーティストが新作を発表し販売する場となります。コトホギ屋の商品も多数ご覧いただけます。ご興味惹きましたら是非遊びにいらしてください。(入場無料)

「落雁と季節の会」ではその冠にあるように季節の落雁をオリジナル型で作るワークショップも開催しております。(WSはご予約制)詳細はこちらでお確かめください。2月に開催された 春の動画 ではその和やかな雰囲気が伺えます。